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溶連菌感染症 2000.9
溶連菌は、人に感染して、発熱、咽頭炎、皮膚感染症などを引き起こす細菌です。
毒素を産生する菌のため、さまざまな症状が出現します。
ほかに、溶連菌への免疫反応によって、2〜3週間経って発症する続発症があるため、確実な診断治療が必要です。
★急性期の症状
  1. 咽頭炎 通常、発熱と咽頭痛を伴います。咽頭は、発赤は非常に強く、周囲に出血斑がみられます。扁桃腺に膿が着くこともあります。
    首のリンパ腺が腫れたりします。
    年少児では咽頭発赤がそれほど強くなく、診断が難しいことがあります。
  2. 発 疹 溶連菌の出す毒素によっておこります。
    発疹はごく細かく、身体が全体的に赤くなるように見えることもあります。
    首、わきの下、胸、腹部に出現することが多いです。
    この状態は猩紅熱という名前でも呼ばれます。
    発疹は2〜3日で消えますが、その後に皮膚がぱらぱらむけることがあります。
  3. 苺 舌 舌乳頭がはれて、舌の表面がぶつぶつになることがあります。
★診断は・・・

咽頭を綿棒でこすって検査します。数分で結果が出る迅速診断と、綿棒についた細菌を育てて検査する培養検査(2〜3日かかる)があります。
お母さんの判断で残っていた抗生物質を飲ませてしまうと、正確な結果が出なくなってしまい、診断に迷うことがあります。解熱剤以外の薬を医者の指示無しで飲ませるのはお勧めできません。

★治 療

抗生物質をしっかり内服します。薬の種類にもよりますが、一週間から10日間、忘れずしっかり飲みましょう。
10日間もこどもに薬を飲ませるのは大変なことですが、中途半端な治療になると、発熱を繰り返してしまったり、後に述べる続発症の原因になったりします。頑張って下さい。

★伝染について

人から人へ伝染します。潜伏期間は1〜3日です。
診断がついて抗生物質を飲み始めれば、24時間後には他人には伝染しなくなります。また、家族に感染している場合もあるため、家族の検査が必要な場合もあります。
集団生活は抗性物質を飲み始めてから24時間は避けて下さい。

★続発症 急性期の症状の2〜3週間あとにおこります。
  1. 糸球体腎炎 血尿、蛋白尿が出現、尿量が減って身体がむくみ、血圧が高くなったりします。入院して安静、水分塩分制限などが必要になります。
  2. リウマチ熱 発熱が続き、関節の腫脹疼痛、舞踏病、心炎、皮膚症状(輪状紅斑皮下結節)等の症状がみられます。
・ 溶連菌後の腎炎は2週間後くらいから発症します。
発症後2週間位したら尿検査で腎炎の発症が無かったか確認しましょう。
・ 以前、当院では、2週間後の尿検査の時に咽頭をみて赤くなければ、溶連菌がいなくなったかどうかの確認の培養検査はしていませんでした。しかし、その後再発するこどもが少なくなかったため、本年5月より確認検査を実施しています。
その時また溶連菌が検出された場合、いろいろな状況が考えられます。
  1. 本人の咽頭についた溶連菌が膜のようなものを作ってしまい薬が届かない
  2. 家族や友人に溶連菌を持っている人がいて、抗性物質を飲み終わるとまた感染してしまう
等です。
このような場合は、家族全員の検査と同時服薬、違う薬による治療等が必要になります。


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