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食中毒U
2001.8
暑いはずの夏が、肌寒かったり、雨が降らなかったり・・・本当に今年の夏はおかしいですね。
先日も息子と海に行きましたが、風が冷たくて海から上がると寒そうでした。
夏休みは、やっぱりかんかん照りの太陽が欲しいですよね・・・
今回は、前回に引き続き、食中毒の話をします。
病原性大腸菌、O157の他にも、食中毒を起こす細菌はいろいろあります。
サルモネラ菌
サルモネラ菌は、家畜、にわとり、犬、猫、カメなどの腸管内に住んでいます。食肉や卵が原因で食中毒を起こすことが多いですが、2年ほど前、イカのお菓子が原因で食中毒が拡がったように、加工食品に付着して感染が拡がることもあります。
感染してから半日〜4日ほどで、下痢、嘔吐、発熱等の胃腸炎症状をおこします。血便をおこすこともありますし、非常にひどい水様下痢を起こすこともあります。下痢は3〜4日、中には1週間続くことがあります。また、サルモネラ菌は血液の中に入り込むという特徴があり、敗血症、髄膜炎、骨髄炎などをおこすことがあります。
生卵、生焼けのお肉は要注意。カメ等をいじったバッチイおててをお口に入れたりすると感染することがあります。
腸炎ビブリオ
腸炎ビブリオ菌は、海水中に存在します。海水の温度が上がると増殖し、海産物に付着し、食中毒を起こします。症状は下痢、腹痛、発熱、嘔吐、血便などの食中毒症状が主です。潜伏期は半日くらいのことが多く、数日で回復します。
食べた海産物自体がどんなに新鮮でも、菌が含まれている海水が付着すれば、食中毒を起こすことはあるのです。
魚を調理するときにはよく水道水で洗ってから調理しましょう。調理器具の汚染にも注意が必要です。
キャンピロバクター
キャンピロバクター菌は家畜や犬猫などのペット、鳥などの腸管に存在します。潜伏期は1〜7日で、症状は下痢、発熱、腹痛。血便を伴うこともあります。
日本では鶏の保菌率が高く、鶏の生肉を調理した調理器具から食品に菌が付着して、食中毒を起こすことがあるようです。
生肉を調理したまな板や包丁、手は良く洗いましょう。
ブドウ球菌
ブドウ球菌は広く外界に分布する細菌です。その中でも、毒素を産生するものがあり、産生された毒素が摂食されて食中毒がおこります。牛乳による食中毒事件は皆さんの記憶に新しいと思いますが、あの食中毒はブドウ球菌の毒素によって起こされたものでした。
食物に付着したブドウ球菌が毒素を産生し、その毒素を摂取すると1〜6時間後に嘔吐、下痢を主症状とした食中毒が発症します。今までにお話した食中毒に較べ、毒素による食中毒は潜伏期間が短く、発熱を伴わないのが特徴です。症状の多くは24時間以内におさまります。
手に傷があるときには、そこでブドウ球菌が増殖していることがありますから、調理するときには、手袋をするなど食品に直接触れないようにしましょう。
SRSV
ウイルスでも食中毒を起こすことがあります。SRSVはノーウオークウイルスとも呼ばれ、冬期に流行する感染性胃腸炎の原因ともなるウイルスです。
このウイルスによる食中毒の経路としては、感染した人の便が下水を通じて川、海へ流れ込み、貝に蓄積され、その貝を食べた人が食中毒を起こす、という経路が一般的ですが、調理する人の手等について感染が拡がる場合もあります。
貝類の生食には充分注意しましょう。また、調理する時には手や調理器具をよく洗い、感染者が家族内などにいるときにはできるだけ調理に携わらないようにしましょう。
というわけで、食中毒の原因は、本当にいろいろです。
食中毒防止の原則
・よく火を通す・調理器具は清潔に・手はよく洗う・作ったものはすぐ食べる
当たり前のことですが、原則をよく守って、食中毒を予防しましょう。
小さい子は抵抗力が弱く、脱水にもなりやすいので、重症化する可能性が高いです。
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